日々、是レ、気ママニ育児ト育自。

モットーは『何とかなる』。スカパラライブに行ける日は来るのか!?
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ヨレたネイルの直し方

朝起きたら、昨日塗ったネイルが一カ所ヨレてた(*´д`*)


これじゃ、アガったものもサガるっちゅーの!


結局、そこだけ落としてまた塗った。
爪に良くない。。


完全に乾いてない場合は、
撫でてもう一度トップを塗れば意外と平気なんだけど、
ヨレた状態で一晩経ち、完全に乾いてしまった。

まあ、塗り直しがうまくいったから良いけど。。。
またに、隣の爪まで除光液がついたりして、うひゃ~!ってことになったりする。


誰か直し方知りませんか?
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アゲ方

昨晩、ガチャピンとケンカしました。
原因は些細なこと。


ですが、今朝、わたしはふてくされてて起きませんでした。
なので、もちろんお弁当もナシ。
水筒すら準備せず。
『いってらっしゃい』のチュウもナシ。
てゆうか、フトンから出ることさえしなかった。


今日、わたしは休みで、天気も不安定だったので、
一日中ダラダラとしてました。


なんか気持ちも身体もダルいまま。


そんな時、ネイルを塗ると何となく気分が上がる。


仕事柄、ネイルは透明か薄いピンクしかできない。
ラメもダメ。
なので、普段は滅多にしないんだけど、
たまーに、やりたくなるんだよね。
そうゆう時ってたいてい、塞ぎ込んでるとき。


わたし、あまりきれいな爪じゃないし、上手に塗れないんだけど
薄いピンクはあまり粗が目立たなくて良い。
そろそろサンダルの季節なので、ペディキュアもしてみた。


ペディキュアは仕事関係ないから、派手な色でも良いんだけど、
今日は控えめに手と合わせて薄いピンクにして、
せっかく夏だから、ラメを重ねた。


安いネイルだし、家事や仕事で、すぐハゲちゃうんだけど
今だけはとりあえず満足。


わたしはわりとサバサバと男っぽい性格で、
あんまり自分の中に『女』を感じることないんだけど、
ネイルやったり、気合い入れてメイクしたりすると、
(普段、ほとんどナチュラルメイク)
『女』を感じます。


そんなこんなしてるうちに、自然と気分もアガるのです。


明日は元気よくいこう。
目指すところ
仕事帰り。
どうしても、どーーーしても、マックが食べたい。
そんな衝動に駆られまして、
ただいま一人マック中。


ガチャピンは友達のライブに行ってていないので、夕飯はどうせ一人だったしね。


現在、店内にいる客、みんな10代と思われます。

わたしが中、高生の頃は夕飯は必ず家でした。
日曜日、友達と遊びに行っても大抵はサザエさんまでに帰っていた。
平日、部活で遅くなって、たまにみんなでラーメンとかはあったけど。


ウチには門限はありませんでした。
遅くなったのは、夏祭りの日くらいかな。
今の子って、夜何時に帰るんだろう。


わたしは『外食<母の料理』
だから早く帰っていたわけでもないんだけど。
でも、家での食事が楽しくて美味しいと、自然と家で食べるよね。
ウチのガチャピンも、外で食べるよりウチのご飯の方がいいと言ってくれる。
わたしはたいして料理が得意ではないけど、まあまあ作れてる。


食卓が楽しい家は、きっと幸せな家族。
我が子が、「ウチのご飯が好き」と言ってくれるようになりたい。
やっと。
16週目に突入しました。5ヶ月目です。
妊娠中期になりました。

やっと、といった感じです。


最近はつわりもほとんどないし、夕飯も普通のメニューで平気なんだけど、
未だに量が食べられない。。。
多分、妊娠前の半分も食べずに腹一杯になります。
これでは焼き肉屋への道はまだ遠い。


そろそろ安産祈願に。
子宝祈願のお礼参りもまだ行ってないし。
7月は日曜休みが何回かあるので、その時に行こうかな。


最近、なんかカユい。
妊婦はカユがりと聞いたけど、ホントなんだ。
かきむしると妊娠線ができやすくなるそうだから、気をつけないと。


クラランスのオイル、いい感じ。
お風呂上がりに濡れてる肌に使うんだけど、
仕上げに冷水をかけるとのこと。
今~夏は良いけど、わたし、臨月は冬です。
冬に冷水は。。。
何かの修行ですか?
罰ゲームですか?
無理だよ((((゜д゜;))))
妊娠線、できませんように。。。
革のにおい、大好き。

でも、つわり中、革のにおいが全くダメになり
お気に入りの革のバッグが使えずにいた。


そろそろ平気かな。
と思って、今日はそのバッグで出勤。

。。。。。


なんか、まだくさいかも(=_=;
復活
我が家のガチャピン、やっと風邪が治ってきたようで、今日は仕事に行きました。
なので、お弁当も復活。
今日は焼き明太子のせ。

お弁当0624


梅雨前線消滅。台風接近。
おかげで、晴れて暑くて風が強い。
真夏のようだ。
夏が嫌いな我が夫婦。
すでにダウンしてるようでは、これから3ヶ月、乗り切れるのか不安だよ。


昨日、『宇宙兄弟14巻』購入。
読んでてわくわくするマンガ。
やっぱり宇宙って興味わく~。


最近、我が職場でマンガが流行ってます。
原因はもちろん、わたし。
わたしが同僚の一人に『スカイハイ』を貸したのが、発端。
それから、次々とマンガを貸しだし、今ではストックにマンガが並んでます。
プチ図書館化(笑)


昨日、もう一冊購入したのが『シリコンスチームなべつき 使いこなしレシピBook2』

雑誌


滅多に雑誌を買わないわたしが、買ってしまいました。
この前テレビで紹介されてて。
妊娠してから、仕事から帰ってきての夕飯の支度が、かなりしんどい。
少しでも、簡単で時短で作れないかなと思い、この雑誌を買ったのです。


シリコンの調理器具って、買うと結構高いけど、これはレシピと鍋で1680円。
最近の雑誌は付録がメイン?てくらい立派だね。


今日は休みだけど、早速これを使って夕飯作ってみます。
なに作ろうかな~。


追記:
昨日の日記で書いた友達のブログのこと。
リンクが貼れてなかったうえに、URLが間違っていたという赤っ恥状態。。。
先ほど訂正いたしました。
携帯からの更新て、使えない。。。
友情
わたしは多分、友達はそんなに多くない。
だって、連絡無精だから。
メールなんか2、3日後に返信とかよくあることだし、
挙げ句忘れることもある。

ケータイメモリー、たいてい年賀状のやりとりしかしない人ばかり。


だから、休みの日は引きこもりん子だし、おひとり様もぜんぜん平気。
むしろ、一人行動大好き。
てか、群れることが大嫌い。
今から『ママ友』に怯えてたりする。


でも、こんなわたしでもつきあってくれる友はいて、
その中の一人は会社の同期で、今は別々だけど、連絡なんか年に数回だけど
そんな彼女がわたしの妊娠を、とてつもなく喜んでくれて
しかもブログにまで書いてくれて、なんか泣けたよ。
それが、これね↓
http://ameblo.jp/mi-pekko-mam/entry-10930872908.html


同期で、店長に就いたのも同時期で、結婚したのもそうだった。
だから、ママも同期を目指したのだけど、
気づけば彼女は二児のママ。
置いてかれた。。
そんな風に思わなかったことがなかったわけでもない。
でも、こんなに喜んでもらえて、やっぱり友達で良かったとしみじみ思った昨夜でした。


次会うときは、浴びるほど酒を飲み交わしたい(笑)
ガチャピン、ダウン
我が家のガチャピン、夏風邪の模様。
朝、病院に出かけていきました。
そのまま休みかもしれないので、今日はお弁当なし。

出勤前に、玉子粥を作ってきた。

あと、梅雨空の予報だったのに、なぜか晴れたので、ガーーっと洗濯。

おかげで、遅刻ぎりぎりです(笑)
晴れたので、この前買ったワンピースデビュー。
新しい服は、やっぱり天気の良い日におろしたい。
日焼け止めと日傘で紫外線対策もしました。
妊婦はシミができやすいらしい。
歳も歳だしね。


今日は新商品とバーゲン準備で、やることは盛り沢山。
がんばれ、わたし(とマメちゃん)
ジャングル化

梅雨空まっただ中の今週。

洗濯物が部屋中に吊る下がってます。
かき分けるように移動してると、まるでジャングルに迷い込んだかのよう。

夏用の肌着とか薄手のものは乾いてそう。
それだけでもしまっちゃわないと。


今日のお弁当は、『ザ・夕飯の残りもの弁当』
見た目、かなり地味(笑)


今日辺りから気温がぐっと上がって、かなり蒸し暑そうなので、
ご飯に梅干しを乗せておきました。
ランチデート
昨日は友達とランチ~ショッピングしてきました。
彼女は一児のママですが、昨日はお子ちゃまはおばあちゃんに預けて、身軽に。

二人でのびのびしてきました。


待ち合わせ時間が当初より少しずれたので、
わたしはその間、お気に入りのショップで時間を潰そうかと思ったら、
あ。。。
気づけば、お会計してました。
あらま(笑)
ワンピースと帽子、買っちゃいました。


ワンピース


ボーダー×リバティなんて、どストライクだよ。
ゆったり目だから、お腹が目立つようになっても着れるし、
中にタートルで重ね着すればオールシーズンイケる!!
これだからナチュラル系の服は止められないのよ。


帽子


帽子もこれからガンガン使えそう。
後に可愛くリボン。


ランチは、知り合いが働いているハワイアンレストランへ。
ロコモコとかタコスとかのお店です。
わたしはスパムランチという、ロコモコのハンバーグがスパム版をオーダー。
友達は、アラカルトで選べるランチメニュー。
しかも、その知り合いがなんと、デザートをサービスしてくれちゃいました!!


お腹いっぱい(*⌒▽⌒*)


しばらく、おしゃべりを楽しみ、それからまたショッピングへ。


こういう休日はホントに久々で、楽しかった。


友達から、妊娠線予防のボディオイルをいただきました。


オイル


「使いかけで悪いけど」と言ってたけど、まだ使い初めって感じで
たっぷり入ってます。
感謝、感謝。
 

昨日のお風呂上がりに、試しに使ってみたけど、オイルだから伸びが良いし、香りも気に入りました。
まだ、そこまでお腹が大きくはないけど、来月から5ヶ月になるし
そろそろ、ちゃんとケアしていかないと。


そして、今日は二回目の妊婦健診でした。
15w2dです。
体重、血圧、ともに問題なし。
4Dの腹部エコーでも、問題なし。
心音を聴かせてもらえました。雑音もなく、正常とのこと。
マメちゃんの大きさもほぼ標準。
手足もしっかり見えましたが、顔は。。。
向きが悪かったみたいで、背中側しか写らず。
恥ずかしがり屋なのか、寝相が悪いのか(笑)
診察で、胎盤がまだ少し低いと言われましたが、
まあ、様子を見ましょうとだけで、あとは何の問題もなく本日の診察は終了でした。
胎盤が低いとどうなるの??
聞き忘れた。。。
前置胎盤のおそれ??


つわり名残か、まだ少し胃がつかえるような違和感を感じるときがあるので
念のため、胃薬を出してもらいました。


次はちょうど一ヶ月後。7/20です。
待ち遠しいです。


4DエコーはDVDに保存してくれて家でも観ることができます。
後でガチャピンと観てみよう。
ラリルレリ ラリルレリ ラリルレリリィ ラリルレリ ラリルレリ ラリルレリルゥ♪

意味不明な呪文みたいなタイトル(笑)


わかる人はわかるでしょう。


これはジッタリンジンの『にちようび』の歌詞の一部


今日は日曜日だからね。
ただそれだけです。
くだらなくてスミマセン(≧∀≦)


日曜だけど、ガチャピンは仕事です。
日曜なのに、わたしは休みです。


今日のお弁当はオムライス。
ケチャップでお花でも描いてみたけど、
写メには気持ち悪く写ってしまったよ。。。
塗りつぶさない方がキレイだった。


今日はお昼は友達とランチに行ってきまーす。
久々のデートだわ(笑)
ギリギリセーフ(じゃないかも)

今朝はなんとか写メが撮れました。
時間はかなりギリギリでしたが。。。


ガチャピン「なんで写真撮ってんの?」
わたし「流行ってるんだよ」


言ってから思った。
理由になってない(笑)


ギリギリのくせに、わたしがそんなことしてるから、さらにギリギリになってしまい
ガチャピンはあわてて出かけていきました。

すまぬ、夫よ。
これからはあと10分、いや、せめて5分は早く起きるよ。
……。
起きる努力をするよ。
ずいぶん昔のだけど。
今日は朝寝坊して、お弁当がギリギリだったので
写メ撮れませんでした。

昔撮った写メが残っていたので、アップしてみる。

お弁当


彩りはイマイチだけど、可愛いお子さま弁当だ。
このときは、ずいぶん時間に余裕があったんだな。
今では、冷ます時間すら足りず保冷剤とウチワで扇ぐ日々。。。
まね

お友達のブログで旦那さんのお弁当公開してて、
影響されて撮ってみました。


普段のわたしからは想像できないだろうけど、
一応、お弁当作ってます。
時々挫折して、買ってもらうけど。

あまり凝り性ではないので、テキトーです。
デカパン
昨日、無印のデカパンとマタニティ用ブラとレギンスが届きました。


試着して、ガチャピンに
「どぉ??」
と、見せると。。。


ガチャピン、ひきつり顔(笑)


たしかに、セクシーとは真逆のスタイル。
そして、一言。
「ババくせぇ」


ま、いたしかたない。


マタニティ用の下着は、今はまだぶかぶかしてます。
これからどんどんぴったりになるんだよね。


デカパンはお腹が冷えなくて良い。
これに夏用の腹巻きをプラスして、おマメ保温。

いつでも冷えは女の敵。

でもビールは好き。
これから夏なのに、飲めないのが残念だ。
初☆妊婦日記(笑)
やっと連載も終わったので、妊婦日記でも始めましょうかね。


えっと、ワタクシただいま14w5dというわけで、4ヶ月後半です。
来週の健診で問題なければ、そろそろ安定期に突入かなあ。


つわりはほぼ、治まりました。
が、昨日またゲロゲロdayだった。。。
はやく焼き肉食べに行きたいです。


この4ヶ月、たいして妊婦らしいことや準備をしてなくて
ようやく、腹帯を買いました。
こうゆう時、職場が子供売場ってたすかる~。
休憩時間にチョチョイと済ませられるし、何より割引が利く!!
店員さんも勝手知ったる、職場仲間ですから、
あまり気負わなくて良い。


んで、ものの10分もかからず、腹帯をとりあえず2枚購入しました。
仕事もしてるのでガードルタイプが良いとのことで、それにしました。


明日から着用です。


無印のネット通販でマタニティ用のデカパンも買いました。
たぶん明日当たり届くはず。


ようやく妊婦らしくなってきたぞ(笑)


いわゆる『初マタ』(第一子妊娠中ってことらしい)なんだけど、
まだなーんにも、お勉強してません。
世の初マタさんは、もっと雑誌とか読んでるのかなあ。
ま、なんとかなるよね。


ちなみに、我が家では、お腹に住んでるアレのことを
『おマメ』と命名しました。
初めてのエコー写真が、豆みたいだったからです。
なので、毎日『マメ~』とか『マメちゃん』と呼びかけてみたりしてます。

来週の健診で、マメちゃんはどのくらいになってるだろうか。
妊婦雑誌には、このくらいだとレモン1個分とありました。
もう、豆じゃない(笑)


こんな感じで、おちゃらけ妊婦日記をアップしていく予定。
あ、もちろん、日常の出来事の普通の日記もやりますよ、たぶん。


よろしく~。
ブレイクタイム#4
『金木犀の人』やっと書き終わったーーーーーーーーーーーーーー!!!


疲れたー。
長かったーーーー。


てか、面白いのか?これ(え、今更・・・?)


次からは『普通の日記&妊婦日記』だよ。


もう連載は遠慮します。。。
『金木犀の人』 extra
ある秋のことだった。


その日は日曜日で、彼はアパートの駐車場で、朝から愛車を洗車していた。
わたしは洗濯と掃除。


洗濯機がピー、ピー、と洗濯が終わったことを知らせた。
洗濯物をかごに移し、ベランダへ運ぶ。
窓を開けたときだった。

ふわん。と良い香りがした。


(あれ?いい匂い。。何の匂いだっけ??)


あ。そうだ。
金木犀の香りだ。
金木犀、どこにあるんだろう??


「ねぇ。金木犀の匂いがするね!」
と、わたしはベランダから彼に話しかけた。
「え!?何??聞こえない!」
どうやら、ホースから勢いよく出る水の音で聞こえなかったようだ。
彼は一度、水を止めて、
「なに~?」
と聞き返した。


「金木犀の匂いがするよ。どこにあるのかな?」
「キンモクセイ??」

「うん。ほら、良い匂いがするでしょ?」


彼は金木犀がわからなかった。
鼻をヒクヒクさせて、匂いをかいだ。
それでようやくわかったらしく
「ああ。この匂いの事ね。これなら、アパートの入口のトコにある木だよ」


(木??木なんてあったっけ?)


わたしは入口に行ってみた。

あった。


建物の二階へ続く階段の脇にその木はあった。

いつも通りからアパートに入る角度だと、微妙に見えにくい所だった。


金木犀はまだ三分咲きだった。
赤黄色の花がちらほらつき始めていた。


(ふ~ん。けっこう大きい木なのに気づかなかったな。)


それから数日経ち、金木犀の花はどんどん咲いていった。
いつの間にか満開を迎え、アパート周辺には金木犀の香りが立ちこめていた。
近付くとむせかえるほどだった。


でも、部屋の中に入り、窓を半分くらい開けると、
ちょうど良い量の香りになっていた。


次の年も、その次の年も、金木犀は満開に咲き誇っていた。


あれから10年以上が経った。
わたしはもう、あの金木犀を見ることはない。
いまでも、あのアパートはあるのだろうか。
それさえもわからない。


ただ、金木犀が咲く頃になるとふと思い出す。
彼と、彼と一緒に過ごした日々のことを。


そして、今わたしは幸せだと、心からそう思う。


どうか、あなたも幸せでありますように。。。


もう、二度と会うことはないけれど。


ありがとう。
ありがとう。。


さようなら。。。
『金木犀の人』 epilogue2
それからは一切ヤクとは連絡も取らず、もちろん会うこともなく
わたしは毎日同じ生活を繰り返していた。


きっとヤクは予定通り結婚しただろう。
幸せに暮らしているのだろう。


たまにそんなことを思った。


わたしだって、ヤクには幸せになってほしかった。
それは本心だ。
でも、今の自分があまり幸せに思えなくて、素直にヤクの幸せを祝えなかった。
だから、結局あのメールには返事をできずにいた。
もう今更、することもできないし。。。


ふと、ヤクが作っていたホームページをのぞいてみた。
もう消しちゃったかな?と思った。
すると、ページはまだ存在していた。
更新はずっと止まったままだったが、わたしのイラストのページも残っていた。
ただ、『ヤクの大切な人』と言う説明は『ヤクの大事な友達』となっていた。
別れてから初めて見たから、いつ変えたのか、わからない。
でも、消さずにいてくれた。


それから、わたしは仕事をがむしゃらに頑張った。
相変らず、と言うよりも、初めのころよりさらに激務となっていた。
早出、残業も当たり前になり、最繁忙期の12月は朝6時に家を出て、家に帰ってくるのは日付が変わる頃だった。
12月31日。
その日は福袋の準備や、セール準備で大忙しだったが、なんとわたしは過労で倒れてしまった。
もう、限界だった。
年が明け、異動希望を出した。
たまたま地元のある店舗に空きがあり、そこに異動することが決まった。


こうして、わたしはその年の4月に引っ越して地元へ帰ってきた。
大学進学から、丸10年の1人暮らしが終わった。


引越しの日、ヤクにメールした。
『実家に戻ることにしました。』
内容はそれだけだった。
もうアドレスは変わってるかもしれない。
でも、ダメ元で送信した。
メールは戻ってこなかったので、とりあえず、送れたようだった。


それから数日経って、ヤクから返事が来た。
新しい生活に追われていたわたしは、ヤクにメールしたことをすっかり忘れていた。


『KAZU、がんばれよ。いつも応援してる』


うれしかった。
ただ、うれしかった。


それには返事を返さなかった。
それで終わりにした。


その後もちろん、ヤクと連絡を取ることはない。
風の便りで、ヤクは2児のパパで幸せそうだということを知った。


わたしの中でたった一つ心残りがある。
それは最後にヤクに言ってしまったあの言葉だ。


『許せない!!わたしのこと、あれだけ傷つけておいて、自分はさっさと結婚して
幸せになろうとするなんて、絶対に許せない!!』


ひどい事言った。


あのあと、何度も謝りのメールをしようと思ったけど、できずにいた。
そしてそのまま、もう会うこともなく、連絡を取ることもない。
ヤクは、この言葉はもう憶えていないかもしれないけど、
もしいつか、どこかで偶然ヤクに会うことがあったら、謝りたい。
いつか、笑顔で会える日があれば。。。





毎年、金木犀が咲く頃になると、ふと思い出す。
あの頃のことを。
そして、今、わたしは幸せだと、思う。


                        Fin・・・
『金木犀の人』 epilogue1
しばらくして、わたしはダメ男とやっとのことで別れることができた。
ヤクとは相変らずたまに会い、たまにわがままを聞いてもらっていた。
彼がいなかったわたしは、わりと自由に過ごしていた。




その日も終電を乗り過ごしてしまったわたしは、途中の駅までなんとかたどり着き
そこからヤクに電話した。


わたし「もしもし、ヤク?また終電乗れなくて、今T駅なんだけど、迎えに来て」
ヤク 「・・・、無理」
わたし「え?お願い!!来て。タクシーもものすごい並んでて。お金もないし・・・」
ヤク 「・・・わかった、行くよ。」


それから1時間くらい待ち、ヤクが来てくれた。


でも、何となく、いつものヤクと違った。
口数が少なかった。


もうすぐウチに着く頃、ヤクが言った。
ヤク 「KAZU、これからはちゃんと終電に乗れるように帰ってこい。」
わたし「???なんでそんな事言うの?」


ちょうど、うちのアパートの前に着いた。


ヤク 「もう、迎えに行ってやれないから。」
わたし「え・・・?」
ヤク 「・・・。オレ、来月結婚するからさ。」


頭が真っ白になった。
ヤクが結婚???


ヤク 「結婚したら、もうこんな夜中に出て来れないから。もう、迎えに行けないからさ」


それを聞いて、わたしは自分でも思いがけない言葉を口走ってしまった。


わたし「許せない!!わたしのこと、あれだけ傷つけておいて、自分はさっさと結婚して
幸せになろうとするなんて、絶対に許せない!!」


そう言って、わたしは車を降りて、勢い良くドアを閉め、振り返らずに
一目散に自分の部屋へ走って帰った。


ヤクが結婚する。ヤクが結婚しちゃう。。。
涙があふれた。
悲しいやら、寂しいやら、独りぼっちにされてしまったような気がして。
そして、あんな暴言を吐いてしまったことに対して。。。
なんてひどいことを言ったんだろう。


すると携帯のメール着信が鳴った。
ヤクからだった。


『最後までKAZUを傷つけて、本当にゴメンな。オレは来月結婚する。
だからもう、KAZUのことこうやって迎えにいってやることはできない。
オレが言えた事でないのはわかってるけど、オレはKAZUにはずっと笑顔でいてもらいたいと思ってるよ。
KAZUは絶対に幸せになれる力を持ってるよ。がんばれ。
いつだって、KAZUの幸せを願ってる。』


涙が出た。


何がいけなかったんだろう。
どこでずれてしまったんだろう。。。
わたしはヤクと幸せになりたかったのに。
ヤクと幸せになれると思っていたのに。
気づけば、こうしてもう2度と同じ道は歩けない。


わたしは、そのメールに返信することができなかった。
その夜はいつまでも涙が止まらなかった。
『金木犀の人』 episode45
なんとなくヤクに電話をかけた。
平日の昼間だ。
会社員のヤクが出ることはないだろう。
出ないことを前提でかけたのだ。

が、何とヤクは電話に出たのだった。


ヤク 「KAZU?どうした?珍しいじゃん。」
わたし「ヤクこそ、なんで電話に出るの?会社は?」
ヤク 「あぁ、今日は午前中用事があって、そのまま有休取ったんだ」
わたし「これからヒマ?」
ヤク 「うん、別にすることないよ。昼飯でも行くか?」


そして、久しぶりにヤクと会うことになった。


それからだった。
時々会って、ご飯を食べに行くようになった。
でも、もちろんそれ以上はなく、友達として会うようになった。


ただ、わたしは彼がいると言っても『ダメ男』なので、ヤクと会ってる時間のほうが
楽しかったし、心も安らかだった。
『恋愛感情』とは違うが、ヤクに対して、友達以上の感情を持つようになった。
ヤクに彼女がいるのもわかってるし、ヨリを戻したいと言うわけでもなかった。
たぶん、仕事も正直辛かったし、プライベートも荒んでいて、
ヤクといる間だけ、現実逃避ができたからだと思う。


そのうち、わたしはだんだんわがままになっていった。


例えば、仕事帰り友達と飲みに行って、終電に乗り遅れ、途中の駅までしか帰れなかった時。
もう日付が変わったくらいの時間だと思う。
ヤクに電話をして迎えに来てくれと頼んだ。
その駅はヤクの家から、車で小1時間は掛かるところだ。


この深夜のお迎えは何度かあった。


文句を言いつつも、それでもヤクは迎えに来てくれた。
たぶん、ヤクは心のどこかにわたしに対して罪悪感を持っていたのだと思う。
『金木犀の人』 episode44
1年が過ぎた。
あれからヤクとはたまに電話で話すことはあったが、会うことはなかった。
なんとなく、普通の友達のようになっていた。


この頃、わたしにもヤクにもお互い付き合ってる人ができていた。
ちなみに、わたしの相手はタケ君ではない。
このときも「男運ゼロ」効果で、はっきり言ってダメ男だった。。


フリーターで1人暮らしは、厳しかった。
なので、わたしはバイトを辞め、就職をするために職探しをしていた。
いくつか面接を受けた。
事務系も受けてみた。
が、やっぱり、事務系はあっさり不採用。
合格通知を受け取ったのは、やっぱり販売職だった。
でも、ヤクと付き合っていた頃のように悩むことはなかった。


そしてわたしは、無事に新しい仕事に就いた。
それが今の仕事だ。


はじめの勤務先は新宿だった。
仕事はとてもハードで、残業も多かった。
通勤だけでもヘトヘトで、その上残業して帰ると、帰宅は22時なんて普通だった。



疲れ果てて家に帰ると、例のダメ男が堕落した生活を送っていた。
この男は当時無職で、しかも自分のアパートがあるにもかかわらず、
ほとんどわたしのアパートに入り浸っていた。
まるで、あの頃のわたしだ。
でも、わたしとは違う。
この男は、別に家事をするわけでもなく、ひたすらゲームをして過ごしていた。
起きるのは昼過ぎだし、寝るのは明け方近く。
わたしの生活は妨害されていた。


そんな状態なので、もちろんケンカは尽きなかった。
そのうち、手を上げるようになってきた。
別れたかったが、この男は意地でもウチから出て行かなかった。


帰りたくなくなってきたし、休みの日も家にいたくなかった。


ある休みの日、わたしは1人で当てもなく出かけた。
『金木犀の人』 episode43
タケ君の存在も手伝って、わたしはだんだんとヤクのことを吹っ切れるようになってきた。
多分2ヶ月くらい経った頃だと思う。


そんな時、突然の電話だった。


ヤクからだった。


ヤク 「久しぶり。元気?」
わたし「うん。元気だよ。ヤクは?」
ヤク 「・・・うん、まぁまぁ・・・」
なんとなく元気のない声だった。


わたし「・・・なんかあった?」
ヤク 「いや。。。別に」
わたし「じゃあ、なんでわたしに電話なんてかけてくるの?友達も無理って言ってたじゃん」
ヤク 「うん・・・。そうだよな」


だんだん、イライラしてきた。


わたし「なんなの?なんかあったんでしょ?彼女とは上手くいってるの?」
こうなったら、わたしには聞く権利がある。
そう思い、ちょっと強い口調になってしまった。


ヤク 「千代野さんとは、結局上手くいかなかったよ。。。」


どうやら、ヤクはわたしと別れた次の日に彼女に正式に付き合ってほしいといったそうだ。
その時、彼女もYESと応えたそうだが、例の外注の彼と別れられず、
ヤクには「やっぱり付き合えない」と断ってきたそうだ。
はじめヤクは、彼の暴力や仕事のことがあって、それで別れられないと思ったようだが
そうではなかった。


結局、彼女自身の気持ちが『ヤク<彼』だった、ただそれだけのことだった。


ヤクはピエロを演じた結果となり、わたしはそれに巻き込まれたということだ。


ヤク 「KAZU。。。オレ今更だけどオレが一番大事なのはKAZUだって、はっきりわかったよ。
KAZU、こんなこと虫が良すぎるのはわかってるけど、やり直してくれないか・・・?」


それを聞いて、わたしは無性に腹が立った。
当たり前だ。
あれだけ、わたしは泣いて傷ついて、別れたのだ。
ようやく立ち直りかけたのに、こんなの都合の良すぎる。
馬鹿にするのもいい加減にしろ。
そう思った。


そう思いながら、揺れる自分がいるのがわかった。
大好きだった人だ。結婚も考えた。
そんな人を、簡単に忘れられるわけなかった。


でも。。。


ここで、ヨリを戻すのは簡単だ。
でも、果たしてそれで本当に幸せになれるのだろうか。
今のままではきっと、わたしはまたヤクの行動を信じられずに不安で過ごすのではないか。
ヤクだって、きっと、寂しいだけでこんな事言ってるんじゃないか。
そう思った。


わたし「・・・。ねぇヤク。今、やり直しても、またお互い傷つける気がするよ。
例えばさ、1年とか2年経って、その間にお互い別々に付き合った人がいて、
そんな時、お互いフリーでまた出会って、やり直したいって思ったら
その時は、きっと上手くいくんじゃないかな・・・?」


ヤクは黙って聞いていた。


ヤク 「・・・そうだよな。ゴメンな。こんな事言って。」
わたし「ううん。。ヤク、がんばってね。元気でね」


そして、電話を切った。
切って、わたしは泣いていた。
『金木犀の人』 episode42
ヤクと別れて、数週間が過ぎた。


バイト先とアパートを往復するだけの日々だった。
それでも、徐々に食欲戻り、気づけば普通に食事をしていた。
テレビを見て、普通に笑っていた。
バイト先でもみんなと一緒におしゃべりして、普通に楽しかった。


わたしは普通の生活を取り戻していた。
ただ、そこにヤクがいないだけ。。。


人間て、簡単には死なないんだな。
そう思った。


それでも、時々ふと涙が出た。


ある日、ミホがわたしを飲み会に誘ってくれた。
ミホの彼の友達を紹介してくれると言うことだった。
まだ、恋愛する気もなかったし、正直まだヤクに未練があったが、
気晴らしにでも、と思い、その飲み会に行くことにした。


飲み会と言っても、ミホとミホの彼氏、彼の友達、そしてわたしの4人だった。
わたしたちのバイトが終わってから、近くの居酒屋で4人で飲んだ。
わたし以外はみんな同い年で1個下だった。
彼の友達(タケくん)はデザイン事務所で働いていた。
わたしが絵を描く話をしたら、楽しいそうに聞いてくれた。
好きな音楽も似ていた。
何となく趣味が合うかなー。そんな風に思った。


今度お互いにおススメのCDを貸そうという話になって、その日は解散した。


年下とは今まで縁がなかったが、1個くらいなら気にならないかな。
その日は、久しぶりに心が弾んだ。
『金木犀の人』 episode41
人生最悪の日から1週間が経った。
この1週間、まともに食事をしていなかったため、なんと7キロ近く体重が減ってしまった。
1日1キロペースだ。
大人になってからの一番痩せた時だった。
ミホをはじめ、バイト仲間のみんなが心配してくれて、
毎日誰かがわたしの夕飯に付き合ってくれたにもかかわらず
やっぱり、大して食べることができずにいた。


そして、ついにヤクの家においてある自分の荷物を引き取る時がきた。


1週間ぶりにヤクの家に行き、ヤクに会った。
特に変わった様子はなかった。
が、ヤクのほうはわたしを見て驚いていた。
そりゃそうだろう。
1週間で激痩せしてたのだから。


ヤク 「KAZU・・・!!なんか・・・、ずいぶん痩せたよね?」
わたし「うん。。。ちょっとね。。。」


ちょっとなわけはない。
それはヤクにもわかっただろう。
でもそれ以上言葉にならなかった。


あなたのせいで、こんなに痩せてしまったのよ!


と、憎まれ口でも言ってやろうかと会うまでは思っていたが、
なんだかそんな気も起きなかった。


わたしは、自分の服やCDや、本など、部屋中から自分の荷物を集めた。
自分の家より、ヤクの家にいた時間のほうが長かったのだ。
思った以上の荷物があった。
それらを車に積んで、ウチへと向かった。
今度をウチからヤクの荷物を引き取ってもらうのだ。


ウチへ着き、ヤクが彼の荷物をまとめた。
こっちには大して彼のものはなかった。
数枚の下着と服くらいだった。
あっけなく片付いた。


ヤク 「・・・じゃあ、これでオレ、行くよ・・・。」
わたし「・・・・・。」
ヤク 「KAZU。ホントゴメンな。体に気をつけろよ。」


なんで、最後に優しい言葉なんかかけるんだよ!?
バカやろー。。


わたし「ヤク。。。友達でいるのもダメ・・・?」
そんなこと訊いても、惨めなのはわかっていた。
でも、言わずにはいられなかった。


ヤク 「ゴメン・・・」
ヤクはうつむいたまま、そう言った。


わたし「そう・・・だよね・・・。うん。ゴメン、未練たらしい事言って。」
ヤク 「いや。。いいよ。・・・じゃあ、そろそろ行くよ。」
わたし「あ。待って、ヤク」


そういってわたしは引出しからある箱を取り出した。


わたし「これ・・・」
その箱をヤクに差し出した。
それは誕生日にヤクがくれた指輪の入った箱だった。


ヤク 「これは。。。」
わたし「わたしが持っていても、仕方ないし。。。返すよ」
ヤク 「・・・・・・・・」


わたしは元カレからもらったものは、基本的には返さない。
気に入ってるし、「モノ」は「モノ」だ。「モノ」に罪はない。そう思ってるからだ。
でも、この指輪だけはちょっと違った。
持っていても、悲しいだけだ。


ヤク 「いいよ。KAZUが持ってて。で、売って金に変えて良いからさ。大した金額にはならないだろうけど・・・」


そういって、受け取ってはもらえなかった。


そして、ヤクは帰っていった。
わたしの手にはその指輪が残されたままだった。


こうして、わたしたちは終わったのだった。


終わったはずだった。。。


『金木犀の人』 episode40
次の日のバイトは最悪だった。


まぶたは腫れまくっているし、下を向くだけで涙が出そうだった。
何も手につかず、昨晩のことをぐるぐる考えてしまっていた。
食欲はなく、お昼休みも飲み物以外口にできなかった。


そんなわたしを見て、ミホが声をかけた。


ミホ 「なにがあったのよ!?」
わたし「うえ~ん。ミホぉ~。。」
泣きながら状況を説明した。


ミホは黙って話を聞いてくれ、その日帰りに飲みに行こうと誘ってくれた。
飲みに行ったが、やっぱりほとんど食べれなかった。


それでも、一人で家にいるよりは気も紛れ、少しは気持ちもしっかりした気がした。
その日はミホの終電ギリギリまで飲み、家に帰った。


だが、家に着くと急にまた寂しさと悲しさが襲ってきてたまらず、ヤクに電話をした。


別れると言っても、まだお互いの家に荷物もあるし
決別したわけではなかったので、電話をしても変ではなかった。


ヤクは普通に電話に出た。
しかし、会話は続かず、すぐに沈黙になってしまう。
結局、荷物をいつどうするか、そんな事務的な話をしただけだった。


次の日も、その次の日、わたしはどん底から抜け出せずにいた。
何も食べたくなかった。
このまま餓死してしまえばいいのに。
そんなことさえ思った。
『金木犀の人』 episode39
いくら話し合っても、ヤクの気持ちは変わらない。
これ以上は、自分が惨めになるだけだった。


わたし「・・・。わかったよ。。。もう良いよ。」
本当は何も良くなかった。
わたしは別れたくなかった。
でも、どうしようもなかったのだ。


時間は真夜中だった。
夕飯も食べたかどうだか、憶えていない。


ぎゅ~。
お腹が鳴った。


こんな人生最大の修羅場でもお腹は空くんだな。
なんだか、もうどうでもいい気がしてきた。


ヤク 「腹減ったな。なんか食べに行くか・・・?」
わたし「・・・うん、そうだね。。。」


そして、深夜でもやっている某丼チェーン店へ行くことになった。
ヤクのアパートから、車で15分くらいだった。
田んぼや畑を突っ切る道を通っていく。
周りになんにも建物がない道だった。
助手席の窓からふと空を見ると、少し欠けた赤い月が見えた。


もう、わたしがこの助手席から外を眺めることはないんだな。。。
この月が最後の景色なんだな、そう思うと、涙があふれた。



店に着き、ヤクは牛丼、わたしは親子丼を頼んだ。
ヤクは普通にガツガツと食べていたが、わたしは一口か二口で無理だった。
お腹は空いていたけど、食欲はなかった。
わたしが残した分まで、ヤクは完食した。


こんなときくらい、ヤクだってもう少ししおらしくしていれば良いのに。。。
そんな風に思ったくらいだ。


それからまたアパートに帰り、その日はそのまま寝た。


布団に入って目をつぶっても、あの赤い月がまぶたから離れなかった。
『金木犀の人』 episode38
ヤクはポツリポツリと、話し始めた。


始まりはわたしが京都旅行に行った時のことだった。
例の会社の子、千代野さんと言う子だが、その千代野さんと昼休みにたまたま話したと言う。
もちろん、社内で時々話すことはあったようだが、それは業務のことで
その昼休みに初めてプライベートな話をしたと言う。

外注の彼の話、その彼と最近上手くいってないこと、彼から暴力を受けてること
でも、会社の取引があるから簡単に別れられないでいること、など
恋愛相談を受けたそうだ。


会社に同年代が少ないためか、彼女にとってヤクは相談相手にぴったりだったのかもしれない。


その日の勤務後、わたしも留守で居ないこともあって、ヤクは千代野さんの相談の続きを
聞くために、二人で飲みに行ったそうだ。
その時は、まだ、ヤクにとって彼女は「会社の同僚」でしかなかったと言う。


しかし、翌日、翌々日と昼休みに話すうちに、ヤクはだんだんと彼女を放っておけなくなった。
そして、彼女のほうもヤクに特別な感情を抱くなったようだった。


わたし「・・・・。それで?それでどうするの?」
ヤク 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
わたし「黙っていてもわからないじゃない?」
わたしは半泣きだった。


ヤク 「・・・ごめん。KAZU。・・・別れてほしい・・・!!」


え・・・?


一瞬、何のことだかわからなかった。
「別れてほしい」???


ヤク 「勝手なのはわかっている!!でも、もうこのままKAZUと付き合っていられない。」


それからしばらく記憶がない。
数十分か、数時間か、どのくらい時間が過ぎたのだろうか。
目もまぶたも真っ赤に腫れ、鼻水と涙で顔はぐちゃぐちゃだった。
ヤクを見ると、ヤクも目が真っ赤だった。


どうやら、記憶はないが、その間ずっと別れ話で揉めていたようだ。
わたしがいくら泣いても、ヤクを罵倒しても、ヤクの気持ちは変わらなかった。


テーブルの上に風邪薬のビンが目に入った。
(死んでやる。)
そう思った。
とっさにそのビンを手にとって、ザーッと中の錠剤を取り出し一気に口に入れた。
そのまま台所へ行き、水を飲もうとしたとき。
後から追いかけてきたヤクが、コップを奪い、わたしの背中を叩き、その弾みで
口に含んでいた錠剤を吐き出してしまった。


ヤク 「KAZU・・・。ゴメンな。」
哀れみの目でヤクはわたしを見ていた。


もう、ダメだ。。。もう、終わりだ。。。
そのまま、床に崩れ落ち、わんわんと泣いた。
これまでの人生で一番泣いた時だった。
『金木犀の人』 episode37
それから数日。


わたしは、そのまま放っておこう、そう思っていた。
そうすればそのうち終わるだろう。


だけど。その考えとは裏腹に、やっぱりヤクの行動が気になってしょうがない。
日曜のバイトが不安で堪らなかった。


そしてわたしは結局、ヤクに切り出してしまった。


わたし「ねぇ、ヤク。最近、ちょっと変じゃない・・・?」
ヤク 「え!?なに?なんでそんな事言うんだよ?」 


ヤクは激しく動揺していた。


わたし「この前の夜中の外出とか、携帯トイレに持ち込んだり、最近のヤク、おかしいよ!?
なんなの?何か隠してるんじゃないの?」
ヤク 「・・・・・・・・・・・・・。」


長い沈黙だった。
わたしは心臓がバクバクしてて、吐きそうだった。
それからやっと、ヤクが口を開いた。


ヤク 「KAZU、ごめん!!」


もう、この一言で決まりだった・・・。
『金木犀の人』 episode36
数日後、わたしはその人と待ち合わせて、相談がてら飲みに行った。
その人とは、ヤクの会社の須加さんだ。


店に入り、ビールを注文するとすぐに須加さんが訊いてきた。
須加さん「どうしたの?相談て。珍しいじゃない。」
わたし 「・・・。ヤクのことなんですけど。。。」
須加さん「ヤク君がどうかしたの?」


それから、わたしはヤクの怪しい行動から、夜中の外出、相手が会社の子かもしれないこと、
そういった経緯を話した。
ヤクの携帯で見た、彼女の名前も話した。


須加さん「ふーーーん。。。そっか。」
と言って、ちょっと間を置いてから
須加さん「その子、確かにその名前の子、会社にいるね。ちょっと珍しい名前だし
多分その子だねぇ。」

そう言われて、わたしは意外と冷静だった。
もっとショックかと思っていたけど、わたしの中で「疑惑」はすでに「確信」に変わっていたからだ。


須加さん「でも、あの子、たしか外注さんと付き合ってるはずだけど。」


と言うことはお互い「浮気」と言うことか。


須加さん「放っておけば、そのうち自然消滅するかもよ。」


たしかに。。。
お互い浮気で、一瞬の気の迷いってことだったら、それでも良いかもしれない。
なーーんだ。
と、ちょっと気が楽になったところへ、須加さんが痛いことを言った。


須加さん「でもさー。そんな浮気するような男、こっちから切っちゃえば良いじゃない?」
まさかの一言だった。
須加さん「そんな男に自分の人生をかけるのは、正直もったいないと思うけどな。
ヤク君が悪いヤツだとは言わないけど、でも、浮気する男はまたすると思う。
そのたびに、心を痛めるなんて、もったいなくない?」


しばらく、何も言葉が見つからなかった。


わたしの中にまったくない選択だった。
ヤクと別れる。
今まで考えたこともなかった。
そして、そう言われても、その選択をするつもりにはならなかった。
今なら、須加さんの考えも納得できる。
しかし、フリーターで、ヤクがすべての生活をしていた当時のわたしにとって、
ヤクのいない人生はどうしても考えられなかった。


須加さんも、
「あ、ゴメン、これはあくまでもわたしの考え方だからさ。
KAZUちゃんはKAZUちゃんの考えでいけば良いんだよ。また、いくらでも相談に乗るしね。」
と言って、この時はこれで終わりにした。


 
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